【第6回】自律神経失調と「おなかのコリ」が関係する理由

第6回お腹のコリ講座〜自律神経編〜

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こんな経験はありませんか?

  • 夜になっても目が冴えて眠れない。
  • 朝起きても疲れがとれていない。
  • 動悸がする。
  • めまいがする。
  • 息苦しい。
  • 病院で検査を受けても「異常なし」と言われる。
  • 気持ちが沈む日が続く。
  • 何をするにもおっくうで、以前の自分と違う気がする。

「自律神経が乱れているんですね」と言われたけれど、では何をすればいいのかわからない。

 

ストレスを減らしてください、と言われても、それができれば苦労しない

 

——そう思いながら途方に暮れている方が、おんおんどうには多く来院されます。

実は自律神経の乱れの原因は「お腹のコリ」にあります

自律神経の乱れと聞くと、「心の問題」「ストレスの問題」と思いがちです。

 

でも、体の構造からアプローチできる原因があります。それがお腹のコリです。

 

みぞおちの深いところには「腹腔神経叢(ふくくうしんけいそう)」という自律神経の大きな集まりがあります。全身の自律神経の中継点とも言える場所です。

 

みぞおちのコリがこの腹腔神経叢を慢性的に圧迫すると、交感神経が過緊張した状態が続きます。

交感神経は「戦闘モード」の神経です。本来は危険を感じたときだけONになるはずのものが、常にONになった状態

——これが自律神経失調の体の中で起きていることです。

 

交感神経が過緊張すると、副交感神経がうまくはたらけなくなります。

副交感神経は「休息・回復モード」の神経です。これが機能しないと、眠れない、疲れがとれない、消化が悪い、体が冷える

——こういった症状が次々と現れます。

 

薬や休息で一時的に楽になっても繰り返すのは、みぞおちのコリという「入口」が残ったままだからです。

あなたはどのタイプ? 自律神経の乱れとお腹のコリの3つのパターン

パターン①:眠れない・疲れがとれないタイプ

夜になっても交感神経のスイッチが切れず、体が「戦闘モード」のまま休めない状態です。

 

布団に入っても頭が冴える、眠れても浅い、朝起きたときからすでに疲れている

——こういった症状の方のみぞおちは、触るとかなり硬くなっていることが多いです。

 

みぞおちのコリがほぐれると、施術中に眠くなってくる方が多いのですが、これは副交感神経がはたらき始めたサインです。

 

パターン②:動悸・めまい・息苦しさが出るタイプ

交感神経の過緊張が続くと、心拍数が上がりやすくなり動悸が起きやすくなります。

また血管の収縮・拡張のバランスが崩れることでめまいが出ます。息苦しさはみぞおちのコリが横隔膜を圧迫し、呼吸の動きを制限していることが直接の原因になることもあります。

 

「深呼吸しようとしてもうまく吸えない」という方に、みぞおちに強いコリがあることは非常に多いです。

 

パターン③:気持ちが沈む・意欲が出ないタイプ

自律神経の乱れは、気持ちにも影響します。

腸は「第二の脳」とも呼ばれており、腸内環境と心の状態は密接につながっています。

お腹のコリが腸の動きを妨げると、腸内環境が乱れ、気持ちの安定にかかわる神経伝達物質(セロトニンなど)の産生にも影響が出ることがあります。

「なんとなく気持ちが重い」

「以前より感情の波が大きくなった」という方に、このパターンが見られます。

お腹のコリ→自律神経の連鎖図

なぜ「ストレスを減らしてください」だけでは変わらないのか

自律神経の乱れに対して「ストレスを減らす」「よく休む」というアドバイスは間違っていません。でも、それだけでは変わらないケースが多いのには理由があります。

 

みぞおちのコリは、ストレスによって作られます。でも一度できたコリは、ストレスがなくなっても自然には解消されません。

コリは体に「記録」されてしまっているからです。

 

つまりストレスが原因でコリができる

→コリが自律神経を圧迫する

→自律神経の乱れがさらにストレスを生む、という悪循環が起きています。

 

この循環を断ち切るには、体の側からアプローチすること——

つまりみぞおちのコリを直接解消することが有効です。

心と体は双方向につながっています。
体が楽になると、心も少し楽になる。

その実感を持ってくださる方が多いです。

お腹のコリを、自分で確かめてみましょう

夜になっても眠れない女性

お腹のコリは自分で確認することができます。ぜひ試してみてください。

仰向けに寝るか、椅子に座ったまま力を抜いて、みぞおち(肋骨が合わさる少し下のあたり)に指4本をそろえてゆっくり押してみてください。

ポイントは「じわじわ」です。
息を吐きながら、ゆっくり深いところへ沈み込むように。

 

どうでしたか?

押したら息が詰まる感じがした、なんとなく不安な感じがこみあげてくる、思ったより硬くて指が入らない——

そういった反応があれば、コリのサインです。

 

コリがほぐれていくとき、体に独特の変化が起きます。

全身がじわっと温かくなる、

呼吸がすっと深くなる、

なんだか眠くなってくる——

 

これは副交感神経がはたらき始めたサインです。施術後に「体が重くなった感じがする」という方がいますが、これは緊張が抜けて体が本当の休息モードに入った証拠です。

院長からひとこと

「どこに行っても原因がわからない、でも確かにつらい」

 

自律神経の乱れを抱える方の多くが、そういった孤独な経験をされています。

検査で異常がないのに症状がある。周りに理解されにくい。自分がおかしいのかと思うこともある。

 

その気持ち、わかります。

 

わたし自身、2014年に舌がんのステージⅣで手術を経験しました。

「これからどうなるのか」という不安の中で過ごした時間があります。体の不調が心に影響し、心の不安が体に出てくる

 

——その循環を自分自身で経験したからこそ、目に見えない不調を抱える方の気持ちが深くわかります。

 

自律神経の乱れは「気のせい」でも「意志の弱さ」でもありません。体の中に、確かな原因があることが多いです。

 

みぞおちのコリという、見落とされがちな場所に、答えが隠れていることがあります。

お腹のコリシリーズナビゲーション図

補足

自律神経の場所ってどこ?

自律神経とは?

自律神経は「ここにある」という一つの臓器ではなく、脳から始まり、背骨の中を通って全身のあらゆる臓器へと張り巡らされているネットワークとして存在しています。

 

自律神経は「ここにある」という一つの臓器ではなく、脳から始まり、背骨の中を通って全身のあらゆる臓器へと張り巡らされているネットワークとして存在しています。

大きく分けると、以下の3つの場所に位置しています。


1. コントロールセンター(脳)

すべての指令を出している「司令塔」は、脳の奥深くにある**「間脳(かんのう)の視床下部(ししょうかぶ)」**という場所にあります。

  • ここが体温、血圧、睡眠、食欲などの情報をキャッチし、交感神経と副交感神経のどちらを働かせるかを決定します。

2. メインルート(背骨の中)

脳から出た指令は、背骨の中を通る「脊髄(せきずい)」に沿って降りていきます。

  • 交感神経: 主に**背中の真ん中あたり(胸髄・腰髄)**から出ています。

  • 副交感神経: 主に**「脳幹(のうかん)」と、一番下の「仙髄(せんずい=お尻の骨のあたり)」**から出ています。

【ポイント】 先ほど作成したクリアな図を見ると、背骨の各節から左右にたくさんの線が伸びているのがわかりますよね。あれが自律神経のルートです。

3. 全身の末端(各臓器)

背骨から飛び出した神経は、クモの巣のように広がって、以下の場所に直接つながっています。

  • 目、涙腺、唾液腺

  • 心臓、肺

  • 胃、肝臓、膵臓、腸(消化器系)

  • 膀胱、生殖器

  • 全身の血管、汗腺、筋肉(毛を立たせる筋肉など)

自律神経失調で代表的な自覚症状

【頭にあらわれるもの】

頭痛、耳鳴り、口の渇き、味覚の異常、眼精疲労、目の乾き、喉の異物感、喉のつまり

【内臓にあらわれるもの】

動悸、息が吸いにくい、めまい、手足の冷え、高血圧、低血圧

吐き気、胃の膨満感、おなかのはり、おならが良く出る、胃のむかむか、食欲不振、頻尿、オシッコが出ない、残尿感、生理不順、ED

【全身にあらわれるもの】

多汗、冷や汗をよくかく、皮膚のかゆみ、からだのだるさ、寝ても疲れが取れない、倦怠感、のぼせ、からだのほてり、不眠、寝付きが悪い、寝てもすぐ目が覚める

【感情にあらわれるもの】

不安感が強い、イライラしやすい、気分が落ち込みやすい、やる気が出ない

などたくさんあります。これらの症状が出る日と出ない日があったり、ころころと症状が変わっていくのが自律神経失調の特徴です。

以下の症状も自律神経の失調と関係があるといわれています。

などがあり、ホルモンバランスと骨盤の開きが関わる更年期障害も自律神経失調の仲間といえます。

まとめ

胃の支配神経は副交感神経です。胃に対して交感神経が優位だと食欲不振になりますが、副交感神経が優位になると食欲が増してしまうんです。

 

何事も中立が大事ということで、なんでもかんでもゆるめれば良いと言うわけではありません。こっているところはゆるめますが、ゆるみすぎているところは締めなくてはいけません。

 

なにごともバランスが大切で中立の状態が理想的です。興奮状態も抑制された状態も不健康というわけです。

 

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