【#021健康の格言】良い姿勢でも1時間続ければ悪い姿勢

良い姿勢でも1時間続ければ悪い姿勢

🩺良い姿勢でも1時間続ければ悪い姿勢になる——姿勢保持と筋代謝の関係

現代の健康情報では「正しい姿勢をキープしましょう」「猫背が体調不良の原因」といった内容が多く語られます。
確かに、背骨のアライメントを整えることや胸郭の拡張は、呼吸・内臓機能・循環機能にとって重要です。

しかし、多くの方が誤解している点があります。

姿勢はではなく変化が重要

どんなに理想的な姿勢でも、1時間以上同じ姿勢を維持すると、筋代謝が低下し、循環不全を起こします。
つまり、

良い姿勢を続ける=良いとは限らない

ということです。

人間の骨格は、静止するために作られたものではなく、動き続けることで最適に働く構造になっています。
筋肉はポンプ作用を持ち、伸び縮みすることで血液やリンパを循環させています。
ところが、長時間同じ姿勢を取ると筋の収縮が停止し、以下の状態が起こります。

姿勢固定が引き起こす身体反応

生理学的変化

起こる影響

筋代謝の低下

乳酸・老廃物が蓄積し発痛物質が増加

血流停滞

脳血流低下 集中力の低下・頭痛

筋線維の虚血

コリ・筋硬結が形成される

自律神経の交感優位

首肩腰の緊張が慢性化

呼吸浅化

酸素・二酸化炭素バランスが崩れる

これらが積み重なることで、
肩こり・腰痛・偏頭痛・倦怠感・睡眠の質低下
といった症状につながります。

実際、整形外科領域の研究では、

3045分以上の座位継続は、腰椎椎間板圧を大きく増加させる
Nachemson らの研究より)

と報告されています。

悪いのは「座る/立つ」ではなく「同じ姿勢を続けること」

よく「立ち仕事だから腰が痛い」「デスクワークだから肩が凝る」と言われますが、
臨床の実感としては、どちらの働き方にも同じ問題が存在します。

身体が最も嫌うのは、静止です。

立ちっぱなしであれ座りっぱなしであれ、
姿勢を変えない時間が長く続くことで痛みが生まれるのです。

改善ポイント:姿勢のより頻度

大切なのは、良い姿勢を完璧に続けることではなく

姿勢を変える回数を増やすこと

です。

👉 実践例

  • 3060分に1度、10秒で良いので体を動かす
  • 肩を大きく回す、背伸び、立ち上がる、深呼吸
  • 仕事中の水分補給のタイミングで動く

これだけで、筋代謝・血流・脳の活性が大幅に改善されます。

姿勢は静止するものではなく、
常に小さく揺れ動くダイナミックバランスの状態が最も理想的です。

まとめ

  • 良い姿勢でも1時間続けば悪い姿勢
  • 痛みの原因は姿勢そのものよりも静止時間
  • 身体は動くことで血流・代謝・神経が整う
  • 3060分に一度、姿勢を変える習慣が根本改善につながる

身体は、正しい知識と習慣で必ず変わります。
まずは「小さく動く」を11回ではなく、1時間に1取り入れてみてください。

整体おんおんどう365日健康講座「健康の格言」について詳しくはこちら

この記事に関する関連記事

鹿児島の整体おんおんどう