なぜ側弯症は「胸椎が右、腰椎が左」に曲がることが多いのか?
お子さんの側弯症を指摘されて、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。学校の検診で急に言われて、頭の中が「?」でいっぱいになっているかもしれません。
側弯症にはいくつかタイプがありますが、多くの方に見られるのが、胸椎(背中の上の方)は右側に、腰椎(腰のあたり)は左側に膨らむ、S字のカーブです。
「なぜ、いつも同じような形に曲がるんだろう?」
そう思ったことはありませんか。今日は、この左右のクセについて、都市伝説チェックも交えながら、少し掘り下げてみたいと思います。
お子さんの側弯症を指摘されて、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。学校の検診で急に言われて、頭の中が「?」でいっぱいになっているかもしれません。
側弯症にはいくつかタイプがありますが、多くの方に見られるのが、胸椎(背中の上の方)は右側に、腰椎(腰のあたり)は左側に膨らむ、S字のカーブです。
「なぜ、いつも同じような形に曲がるんだろう?」
そう思ったことはありませんか。今日は、この左右のクセについて、都市伝説チェックも交えながら、少し掘り下げてみたいと思います。
都市伝説チェック:「コリオリの力」は関係あるのか?
側弯症について調べていると、「コリオリの力が関係しているのでは」という話を見かけることがあります。台風の渦を巻く方向を決める、あの物理の力です。
結論からお伝えすると、これはおそらく関係ありません。
なぜかというと、コリオリの力は台風のように、地球規模の大きさで、長い時間をかけて動くものにはじめて効いてくる、とても小さな力だからです。
人間の体のサイズでは、計算上ほとんどゼロに近いといわれています。実は、お風呂の栓を抜いたときの渦の向きでさえ、「コリオリの力が原因」というのは都市伝説で、物理学者の間では否定されているくらいです。
面白い説ではあるのですが、体の曲がり方の説明としては、少し無理があるかもしれません。
コリオリの力とは
地球は常に西から東(左から右)へ自転しています。この自転によって生じるのが「コリオリの力(慣性力)」です。
北半球(日本を含む)では、動く物体に対して「右向き(時計回り)」の力が働きます。台風の渦が反時計回りに巻くのも、このコリオリの力による影響です。
常にこの回転エネルギーを受けている地球上で生活する中で、人間の骨格や軸も物理的な慣性の影響を受け、胸椎が右(時計回り方向)へねじれながらカーブを作りやすいのではないか、という考察です。
実は、人間の体はそもそも左右対称ではない
側弯症とは少し離れますが、実は人間の体には、もともと左右差があることが分かっています。身近な例を2つご紹介します。
陸上トラックが、いつも左回りなのはなぜか
運動会や陸上競技を思い出してみてください。トラックは、いつも左回り(反時計回り)ですよね。
これには諸説あるのですが、有力なもののひとつが「軸足・利き足」の話です。多くの人は、体を支える軸足が左足、前に踏み出す利き足が右足なのだそうです。だとすると、軸足である左足を内側にして回る方が、体を支えやすく、走りやすいということになります。
もうひとつ、心臓が左側にあるので、遠心力による負担を減らすために左に回る、という説もあります。
バイクや自転車で、右カーブだけ苦手な人が多いのはなぜか?
バイクや自転車に乗る方の中には、
「左カーブは平気なのに、右カーブだけ妙に緊張する」
という方が少なくありません。
これも理由は同じで、多くの人にとって軸足は左足なんです。
右にカーブするときは、慣れていない右足の方に体重を預けることになり、無意識に体が身構えてしまうからと考えられています。
いかがでしょうか。こうして見ると、人間の体は思っている以上に、左右で役割が違うことがほとんどなのです。
ただし、ここでひとつだけ大切なことをお伝えしておきますね。
この「軸足・利き足の左右差」は、側弯症のある方もない方も含めて、ほとんどの方に見られる、ごく普通の体のクセです。
ですので、「右カーブが苦手だから側弯症かもしれない」ということでは決してありませんので、心配しすぎないでくださいね。
では、側弯症の左右パターンには何が関係しているのか
体に左右差があること自体は、珍しいことではないと分かりました。では、側弯症の「胸椎は右、腰椎は左」というパターンには、何が関係しているのでしょうか。
ひとつの仮説として、内臓の位置が挙げられることがあります。
胸椎のあたりには心臓があり、多くの場合、左側に寄っています。
実際に、医療機関の中にも
「胸椎側弯で右凸が多いのは、心臓が関与しているのでは」
という見方を紹介しているところもあります。
一方、腰椎のあたりには肝臓があり、こちらは右側に大きく広がっています。
もしかすると、この肝臓の存在が、腰椎を左側に傾けるきっかけのひとつになっているのかもしれません。
こちらは私自身が、長年の施術の中で感じている仮説として、お伝えしています。
もちろん、これらはあくまで「そういう見方もある」という段階のお話です。
正直にお伝えすると、側弯症の多くは「特発性」、つまり原因がはっきり分かっていないものがほとんどです。
世界中で研究が続けられていますが、今のところ「これが原因です」と言い切れる答えは出ていません。
だからこそ、大切にしていること
原因がひとつに定まらないからこそ、当院では、症状の出ている場所だけでなく、骨盤や体幹全体のバランスを丁寧に見ていくことを大切にしています。
構築性側弯症の場合は背骨の曲がりそのものを、完全に元に戻すことは難しい場合もあります。
ただ、周りの筋肉の緊張を整えることで、日々の負担や、頭痛・背中の痛み・腰痛といった自覚症状が楽になっていく方は、多くいらっしゃいます。
「なぜこの向きに曲がるんだろう」という素朴な疑問から、少しでも体への理解が深まったなら嬉しいです。
よかったら、お子さんの体のことでも、ご自身の体のことでも、気になることがあれば一度ご相談くださいね。
▼【側弯症の症状別ページ】
https://onondou.com/symptomscat/sokuwan/
▼【側弯症の患者さんの声】
https://onondou.com/voicecat/sokuwan/





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